食事をすると満腹と感じる。これは『レプチン』という食欲を抑制するホルモンが働いている状態です。レプチンが脳の視床下部に作用し「満腹サイン」を送り、食べ過ぎを防いでくれます。
▼ 食欲を抑えるホルモン『レプチン』を味方につける!
食欲を抑制する働きがあるホルモン
脳の視床下部に作用し「満腹」サインを送って、食べ過ぎを防いでいます。交感神経にも働きかけ、脂肪の蓄積を抑制してエネルギー消費を亢進する作用もある
肝臓や筋肉などに「体の中にあるエネルギーを消費しろ!」と命令を出します。つまり、食べる量を低下させてエネルギーが取り込まれるのを抑制し、さらにからだでのエネルギー消費をあげることで、体全体でエネルギーの過剰な蓄積を防ぐことができる
▼ 早食いはNG!レプチンが働きだすのは、食事開始から「20分後」
20分ほど経って、脂肪細胞に脂肪が吸収されると"レプチン"というホルモンが分泌されます。これらの刺激が満腹中枢に伝わると、満腹だと感じる
食べ物をよくかまずに早食いすると、レプチン分泌の刺激が満腹中枢に伝わる前に食べ過ぎてしまいます。
昔から、早食いは駄目で、ゆっくり味わいながら食べるようにと言われるのは、この満腹信号ホルモン、レプチンをうまく使うため
▼ 過食・肥満になると『レプチン』が正常に働かない→さらに太る
過食によりレプチンが血液中に多い状態に脳が慣れてしまうと、エネルギーに変えようとする力が弱くなって(効かなくなって)しまいます。
レプチンには“抵抗性”があり、とくに高脂肪食を摂るとさらにレプチンを感じにくくなってしまいます。よって、ダイエット後は高脂肪食にはとくに気をつけた方が良いです。
食事中はがつがつごはんだけを見ていないで、顔をあげて遠くを見ながら多めにかんでください。食事を途中で休むのも有効です。
▼ 睡眠不足もNG!レプチンが減り、食欲が増してしまう
睡眠時間が短いと、満腹ホルモンのレプチンが減り、空腹ホルモンのグレリンが増えてしまいます。睡眠時間が5時間の人は8時間の人に比べて、レプチンが16%少なく、グレリンが15%も増えています。つまり、睡眠時間が短い人は、食欲が増して太りやすい身体になってしまっている、ということ
睡眠不足の日はいつもより食欲が25%増し、1日あたり350~500kcal余分なエネルギーを摂取するようになるそうです。つまり、寝不足の状態で食事制限をしたり食べたいものを我慢することは、相当なストレスがかかることだと考えられます。
▼ 減量後は『レプチン』が少ない状態。リバウンドしやすい身体になっている
ダイエット中に食事を減らしていると、レプチンの分泌量も減ってきます。そしてダイエットを中断し食事の量を元に戻した場合、レプチンの量も変化するのですが、これが適正量に戻るためには、約1ヶ月の時間がかかる
1ヶ月は食事の量を元に戻してもレプチンの量が少ないため満腹感を得られず、かえって食べ過ぎてしまう
▼ たんぱく質をバランスよく取るのがオススメ!
たんぱく質は、このレプチンの分泌に大きく関与していることが、中部大学の野口忠教授らが行ったラット研究によって確かめられている。たんぱく質を与えないと、血中レプチン濃度が極端に低くなる
パンとコーヒーだけ、おにぎりだけ、といった食事をとりがちな人は、卵や乳・乳製品をプラスしたり、肉・魚・豆製品などのたんぱく質の入ったスープを補うといい
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