子供の肥満、メタボリックシンドローム。実は大人になった時、影響が残ることも……。
世界的に子供の「肥満」が問題となっている
子供の肥満はアメリカでは特に深刻。子供や若者の3分の1が体重オーバーか肥満。ラテンアメリカ諸国や最近では中国でも大問題に。
日本でも東日本大震災後、被災地の子供たちに運動不足からくる問題が生じている。
平成18年以降減少傾向にあった肥満傾向児は23年度から横ばい状態が続いている。
子供の「肥満」となる理由は?
主な原因としては、食生活と生活のリズムの乱れ。
深夜のコンビニやラーメン屋、ファミリーレストランなどでも見かけることもありますね。
親が共働きで夜遅くまで不在だったり子ども自身も塾通いなどで忙しいといった事情から家庭できちんと食事を摂ることが難しいため。
こういった場合、子供はコンビニやファーストフードなどを利用することが多い。
家のお手伝いなど、忙しい母親はつい全部自分でやってしまう。何気ない生活習慣が、子供の肥満に少なからず影響している。
、子供の活動量が減っている。
子供のお手伝いは時間がかかるから…と、ついつい自分でやってしまったりしていませんか?
外遊びをしたくても、遊んでもよい環境がないために外遊びができないといったケースも増えている。
外で遊びなさいと言っても、公園など遊ぶ場所がなかったらどうしようもない。
睡眠の問題。3歳児で睡眠時間が9時間未満の子は11時間以上寝た子の1.6倍も肥満リスクが高まる。
子どもの両親も肥満の場合、凡そ80パーセントの高い確率で、その子どもも肥満になる傾向がある。
遺伝要因だけではなく、肥満傾向になりやすい食事の習慣を親が持っているため。
「肥満」が子供に及ぼす影響とは
従来中高年の大人に発症するとされている糖尿病、脂肪肝、高脂血症、高血圧症、動脈硬化症等の生活習慣病が子供に発見されている。
肥満が原因とされる子供の生活習慣病「小児生活習慣病」と呼ばれている。
肥満は特に、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧などの原因となる。
これらは動脈硬化を促進し将来的に心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクを高める。
大人だけではない、子供も同様に気をつけなければならない。
幼児期・学童期の肥満はそのうち約80%が大人の肥満に移行していき、将来の健康問題にも大きな影響を及ぼす。
皮膚線条や股ずれ、肥満に伴う骨折や関節障害、月経異常、体育の授業などに著しく障害となる走行・跳躍能力の低下など。
日常生活の障害や外傷を受けやすくなる。
集団生活の場で体力や運動能力が未熟であれば、一緒に遊ぶ事ができず、人間関係にも障害が出る。
劣等感やストレスを持つことが多くなる。危険なのは痩るため食事を拒絶すること。多感な時期に、誰にも知られずに極度な危険を冒す例も少なくない。
成長期だからこそ、健康的な体にするのも難しいことではない。
ただしい「肥満」への対策が必要
もしお子さんがすでに肥満と診断されていたら、何が原因でそうなったかを把握し、原因から解決することが大切。
子供の場合、肥満の治療は食事療法と運動療法を取り込んだ生活改善が中心となる。
肥満解消の基本は、摂取エネルギーよりも消費エネルギーを多くし、体脂肪を減らしていく。
成長期にある子供の発育を妨げることなく、必要な栄養素を取り込みバランスに配慮しつつ、エネルギーの摂取を抑える。
まずは子供が「肥満」であるか確認しよう。
子供は大人以上に繊細です。心を傷つけないように……。
こちらのサイトでは、質問形式で肥満度をチェックできる。
http://www.takaa.jp/2007/11/post-9.html
子供の年齢に合わせた計算式が書かれている。
ここで計算するだけではなく、医者に相談するのもいい。
和食は抜群の栄養バランス。まめ・ごま・ワカメ・野菜・魚・しいたけ・芋などの頭文字をとって「まごわやさしい」食事が体にいい。
白米を玄米にしてみたりも。
野菜を食べやすくアレンジしたレシピや、たっぷりの野菜をうまく組み合わせた肉料理のレシピなどを参考に、ごはん作りをしてみる。
子供が便秘だったら、野菜を使った食事を。
毎日レシピを考えるのは大変……。そんなときは野菜をメインにレシピ検索すると色々と出て来るので参考に。
たいしたことないように思えても、ちょっとしたお手伝いだって、とっても重要。
幼児なら、歯磨き、洗顔。自分でパジャマを脱ぐ、洋服を着る。食べた後、食器を下げる。上着やかばんを片付けるなど。
帰ったら手を洗うなど、小さなことのようだが毎日のこととしてみれば大切。
中には当たり前のように思えても、つい大人がしてしまうことも多い。
学童なら、自分で起きる、服を選ぶ、着替える、寝具を整える、顔を洗う、ご飯を食べる、食後に食器を片付ける。
朝の一連の支度を自分で行う。
親が外遊びに誘うようにする、室内ではストレッチを行う。いきなりスポーツクラブに通わせない。いきなり技術を身につけたり、競争する環境に入れない。
一緒に楽しく、無理やりは禁物。ストレスが余計な負担となり、肥満の解消とならない。
コメントをお書きください